2013年11月28日木曜日

國學院大學学部共同研究費調査(出雲地方)

 本研究室は、平成25年度國學院大學学部共同研究費に応募し、「出雲地域に遺存する和鏡を中心とした神社資料の総合的調査研究」のテーマが採択されました。これに伴い、平成25年11月20日~24日の日程で、青木豊教授、落合知子准教授、中島助手の3名が調査に赴きました。
 本調査では、和鏡を主なテーマとし、鏡の熟覧、拓本採取、実測、写真撮影を中心に調査を敢行いたしました。
 
 
 11月20日に羽田空港を出発し、出雲市・松江市周辺の神社および博物館調査を実施しました。
 11月21日には、午前中に八重垣神社を訪問し、同社伝世の大型和鏡1面を調査しました。また、午後より島根県立古代出雲歴史博物館を訪問し、同館に寄託されている、熊野大社伝世鏡7面、忌部神社伝世鏡7面の調査を行いました。

八重垣神社全景
甜瓜散双雀鏡(八重垣神社所蔵)

 
11月22日は、飯石郡飯南町上赤名に所在する赤穴八幡宮を訪問し、伝世した39面の鏡を調査しています。
 
赤穴八幡宮調査風景 
 
 11月23日には、午前中に石見地域の調査を実施しています。さらに、午後より熊野大社を訪問し、熊野大社が古くは立地していたとされる元熊野の巨石付近の電探調査を実施しました。
熊野大社元宮巨石
熊野大社元宮全景
熊野大社調査風景
 
 調査最終日の11月24日は、それまでの現地調査により、内神社(高野宮)伝世の和鏡が松江歴史館へ寄託されているという情報を得たことから、先方に許可を得て調査を実施しました。 
 松江歴史館調査風景
 
 今回の調査では、これまで調査がなされていなかった出雲地域に遺存する和鏡を探ることができたことで意義があると思います。今後は、この調査成果をまとめ、公開を予定しております。