2017年12月19日火曜日

第3回 博物館関係院友集いの会

 平成29年12月19日に博物館関係院友集いの会を開催いたしました。本会は、院友の学芸員や博物館学教員、関係者等の交流の場として設定され、今回で3回目となります。また今回は、國學院大學博物館学講座の開講60周年を記念した会でもあります。
受付の様子

 第3回博物館関係院友集いの会は、12時30分に受付を開始し、13時より講演会を開催いたしました。まず、國學院大學の青木豊教授より開会の挨拶があり、その後88期卒で埼玉県立文書館長の杉山正司氏、78期卒で花園大学教授の芳井敬郎氏より挨拶をいただき開会しました。
 青木教授挨拶
 杉山館長挨拶
芳井教授挨拶

 挨拶の後、講演会を開催いたしました。今回は、山本哲也氏(新潟県立歴史博物館)より「博物館のチカラ」を、鈴木良明氏(鎌倉国宝館)より「地域博物館の現状」を、青木教授より「日本文化に観る資料保存意識」をそれぞれご講演いただきました。
 山本哲也氏「博物館のチカラ」
 鈴木良明氏「地域博物館の現状」
青木教授「日本文化に観る資料保存意識」

 講演会終了後、記念撮影を行いました。また、今回は開講60周年を記念した写真展を併せて開催いたしました。
 講演会記念撮影
写真展「博物館学講座60年のあゆみ」

 その後、若木タワー18階有栖川宮記念ホールに移動し、懇親会を開催いたしました。懇親会では、まず院友代表として60期の下津谷達男先生、63期の岩野見司先生、83期の小川直之先生にそれぞれご挨拶いただき、87期の井上洋一先生より乾杯の挨拶をいただき開会しました。
 下津谷氏 挨拶
 岩野氏 挨拶
小川氏 挨拶
井上氏 乾杯の挨拶

 続いて、78期の瓦吹堅氏、高橋一夫氏、米田耕司氏、81期の前川公秀氏よりそれぞれご挨拶をいただきました。
 瓦吹氏 挨拶
 高橋氏 挨拶
 米田氏 挨拶
前川氏 挨拶

 19時過ぎに全体での写真撮影を行い、法政大学の金山喜昭教授と鎌倉市文化財部長の桝渕規彰氏より挨拶をいただき懇親会を終了いたしました。
 金山氏 挨拶
 桝渕氏 挨拶
懇親会記念撮影

 第3回博物館関係院友集いの会は、講演会・懇親会を合わせて100余名の参加をいただきました。また、上は60期から下は126期まで幅広い世代の関係者のご参加をいただいたことは、非常にありがたく思います。
 この度、博物館学講座は60周年の節目を迎えましたが、学芸員を希望する学生は年々増えており、今後も学芸員養成課程および博物館学の発展のために研究室も積極的に活動していく所存であります。
 また、ご参加いただきました皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。

2017年12月4日月曜日

平成29年度後期ゲスト講師

 平成29年12月2日に後期のゲスト講師による特別講義を実施しました。今回は、探検家の髙橋大輔氏をお招きし、「探検学概論」のテーマでご講義いただきました。髙橋氏は、ロビンソン・クルーソーのモデルとなった人物が漂流時に居住した住居址を発見したことなど、様々な功績を納めている探検家であります。
 特別講義風景
髙橋大輔氏 講義風景

 講義では、「探検」と「冒険」の違いを含めた”学”としての探検を定義し、ご自身の経験に基づいて、研究に於けるフィールドワークの重要性を説かれました。
 本年度の特別講義は、今回の講義で終了となります。次年度は、4月に大学院の特別講義、7月と12月にそれぞれ学部の特別講義を開催予定です。

2017年11月15日水曜日

11月14日・15日活動報告

 國學院大學大学院の大学院GP後継支援事業に伴い、11月14日~17日の日程で大韓民国釜山広域市の釜山市立博物館分館 釜山近代歴史館の崔晶惠館長を招聘しております。14日には、大学院博物館学コース開講科目において特別講義を実施していただきました。今回の講義は、本年7月の釜山市立博物館リニューアルオープンをテーマとし、開館準備の様子やリニューアルにおいて心掛けたことなどをお話しいただきました。
 博物館学研究室に於ける打ち合わせ風景
 釜山市立博物館分館 釜山近代歴史館 崔 晶惠 館長
崔館長 講義風景

 釜山市立博物館とは、大学院GP時代より交流を続けておりまして、例年この時期に同館の研究者を招聘しております。崔館長は日本滞在中に、博物館学研究室と次年度実施予定の事業に関する打ち合わせや国内の博物館施設の調査等を実施いたします。

 11月15日には、『國學院雑誌』の11月特集号として「博物館・博物館学の諸問題Ⅱ」が刊行されました。同誌は、平成26年に刊行した小特集「博物館・博物館学の諸問題」を踏まえ、博物館・博物館学に関する議論の更なる活発化を目的に刊行したものであります。今回は、現役の館長や学芸員、博物館学の教員など合計25名にご寄稿いただきました。

収録題目は以下の通りであります。
青木 豊:学芸員の諸問題
鷹野光行:全博協の役割考ー大会テーマから見た全国大学博物館学講座協議会の活動ー
落合知子:学芸員養成課程のグローバル化における課題と展望ー上海大学博物館学研修を事例としてー
髙橋 克:学芸員養成課程における博物館教育論の現状と課題ー教育者としての博物館学芸員養成の視点からー
大貫英明:公立博物館と指定管理者制度
杉山正司:MLA連携へのアプローチーAの視点からー
小川義和:知の循環型社会における博物館の新たな役割ー知産知承を目指してー
鈴木章生:歴史博物館における教育普及活動の主体的な歴史学習について
金山喜昭:博物館のコレクション管理の現状と課題・展望ーイギリスのコレクション管理から学ぶことー
井本悠紀:日本刀の記録の歴史と今後の展望ー押形の再評価についてー
小西雅徳:近代化遺産の保存と課題―国指定史跡陸軍板橋火薬製造所跡をめぐって―
安高啓明:震災時における組織的資料保全対応に関する検証ー熊本地震の教訓にみる大学博物館の役割ー
高橋信裕:情報化時代における「博物館」と「展示学」
下湯直樹:展示学の課題ー展示行為の初源的形態とその用語の研究―
見留武士:ミュージアムの展示における映像と娯楽
菅根幸裕:「観光」と博物館ー地域博物館の再生のためにー
中村 浩:『紀伊風土記の丘基本計画』を巡って
前川公秀:1900年巴里万国博覧会の<世界一周館>ー芸妓の展示を見た日本人ー
駒見和夫:博物館の理念的認識の推移について
會田康範:博物館史における三宅米吉の位置―「博学連携」史の一側面―
中島金太郎:博物館に関する歴史研究の必要性ー各県博物館史の編纂に向けてー
井上裕太:ポピュラー音楽博物館の過去・現在・未来ー美空ひばりと石原裕次郎の展示施設を事例としてー
杉山哲司:博物館における興行ー歴史展の現在ー
二葉俊弥:台湾の博物館事情ー歴史・法制度の考察を中心にー
矢島國雄:観光と博物館(研究ノート)

2017年10月14日土曜日

平成29年度国史学会 10月例会

 平成29年10月14日に国史学会の10月例会を開催しました。例年、10月例会は、博物館学がテーマに設定されており、本年度も3名の大学院生が発表を行いました。
 当日は、13時30分に開会しましたが、当日発表順序の変更がありました。
 国史学会10月例会タイムテーブル
司会 山極佳子氏

 当日は、博士課程前期2年の二葉俊弥氏の「戦前の台湾博物館史に関する一考察」、尾崎雅子氏の「笙の形態と装飾の時代的変遷についてー東大寺八角灯篭の音声菩薩を起点としてー」、細樅雄貴氏の「明治から昭和初期における植物園史」の3つの発表がなされました。
二葉俊弥氏「戦前の台湾博物館史に関する一考察」
 尾崎雅子氏「笙の形態と装飾の時代的変遷についてー東大寺八角灯篭の音声菩薩を起点としてー」
細樅雄貴氏「明治から昭和初期における植物園史」

2017年9月27日水曜日

上海大学 郭氏 特別講義

 平成29年9月11日から10月10日にかけて上海大学の郭驥助理を招聘しております。これは、國學院大學大学院の短期招聘制度に基づくもので、海外の研究者を日本に招聘し調査・研究に資していただくものです。
 当該招聘では、研究者の方々に滞在中の講義をお願いしており、本年は9月26日に特別講義を開催しました。今回は、学部生を対象とした講義2コマ(「博物館展示論」内)と大学院生を対象とした講義1コマ(「地域博物館論研究」内)を実施していただきました。
上海大学 郭驥 助理
学部講義風景「上海地区博物館概覧」
大学院講義風景「中国大学博物館概覧」

 郭氏は、大学博物館を研究テーマとしており、日本に於いても複数回調査を行っております。今回の講義は、学部では上海地区の博物館の概要紹介を主としましたが、大学院では自身の研究成果を盛り込んだ大学博物館論を講義なされました。
 今後郭氏は、日本滞在中に各地の大学博物館を調査する予定であります。

2017年9月20日水曜日

平成29年度 第5回 博物館実習Ⅲ 北海道地方

 平成29年9月12日から15日の日程で、第5回の博物館実習Ⅲ(地方見学実習)を実施しました。今回は、北海道の道東地域の博物館見学を目的に実習を計画し、合計26名の参加者がありました。
 初日の12日は、午前9時に新千歳空港の貸し切りバス待合所に集合し、ミーティングを行った後、恵庭市郷土資料館、日高山脈博物館、池田町郷土資料館、浦幌町立博物館の4館を見学しました。
 恵庭市郷土資料館
 日高山脈博物館
 池田町郷土資料館
浦幌町立博物館

 翌13日は、早朝より釧路市立博物館を訪問しました。同館では、まず戸田恭司学芸主幹より館の概要をお話しいただいた後、2班に分かれて見学を行いました。班別行動の際には、一班が市立博物館の展示コンセプトの解説とバックヤード見学をさせていただき、もう一班は釧路市埋蔵文化財調査センターの石川朗主幹の案内で同センターおよび収蔵庫の見学をさせていただきました。
 釧路市立博物館
 戸田恭司 学芸主幹
 釧路市立博物館 見学風景
 石川 朗 主幹
釧路市埋蔵文化財調査センター 見学風景

 その後、弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館、知床世界遺産センター、斜里町立知床博物館を見学し、同日は網走市に宿泊しました。
 弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館
 知床世界遺産センター
斜里町立知床博物館

 3日目は、博物館網走監獄をまず見学しました。同館は、学芸部門の課長および学芸員が院友であり、今回は学芸員の関根悠高氏に館の概要等をお話しいただき、併せて収蔵庫も見学させていただきました。
 博物館網走監獄
関根悠高 学芸員

 同日は、続いて北海道立北方民族博物館、美幌博物館、くんねっぷ歴史館を見学し、帯広市に宿泊しました。
 北海道立北方民族博物館
 美幌博物館
くんねっぷ歴史館

 最終日の15日は、幕別町ふるさと館、帯広百年記念館、芽室町ふるさと歴史館ねんりんを見学しました。中でも帯広百年記念館では、館長の北沢実氏より館の概要説明等のご対応をいただきました。
 幕別町ふるさと館
 帯広百年記念館
 北沢 実 館長
芽室町ふるさと歴史館ねんりん

 その後、ミーティングを実施し、午後3時過ぎに新千歳空港にて解散となりました。
 今回の実習では、普段あまり訪れることの無い北海道道東地域をテーマに設定したことで、参加学生も新鮮な印象を受けたのではないかと思います。また、斜里町立知床博物館や美幌博物館など、町立の郷土博物館においても創意工夫を凝らした展示の実践を見ることができたほか、館ごとに様々な面で努力していることを確認できました。
 本実習をもって平成29年度の博物館見学実習は終了となりました。平成30年度は、例年通り2月~3月の春実習と8月~9月の夏実習を催行する予定です。