ネズミや虫が多く生息し、更には雨漏りもする倉庫に長い間置かれていた為、様々な損傷がありました。
まずは本紙を外し、本紙のクリーニング、裏打ちを行いました。
クリーニングと裏打ち |
仮張り板に貼ったもの |
次に、下張りの文書を外します。この下張りに享保年間の文書がありましたので、それ以降の作ということが判明しました。
六曲屏風で剥がす量も膨大ですので、大学院の専門実習や学部の博物館実習Ⅳの授業の中で、授業での作業が早く進んだ学生に手伝ってもらいました。
下張りの文書を剥がす学部4年生 |
下張りをはがした榾はまだ使えそうでしたので、こちらに再び和紙を正麩糊で塗り重ねていきました。(この作業も大学院生、学部生に手伝ってもらいました。)
学部生には剥がした文書で状態の悪いものを裏打ちする作業も行ってもらいました。
一連の作業で古い資料の取り扱いのむつかしさや、汚くなってしまった屏風などから歴史的な資料を発見できる喜び、修復の大変さなどが伝わったようです。
私は引き続きこの屏風の修復を行っていきます。
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