2015年11月24日火曜日

全国大学博物館学講座協議会東日本部会

 平成27年11月20日と21日に、全国大学博物館学講座協議会東日本部会大会が開催されました。本年度の会場は東北学院大学で、加盟大学及び西日本部会長大学を含めた全69大学のうち38大学から69名の参加をもって開催されました。
 11月20日の委員会は、東日本部会長大学である桜美林大学の浜田弘明教授が開会の挨拶を行い、続いて委員長大学である東北学院大学の辻秀人教授、開催大学の東北学院大学 原田善教副学長より挨拶があり開会されました。
 全国大学博物館学講座協議会東日本部会大会 会場(東北学院大学8号館)
 桜美林大学 浜田弘明教授
 東北学院大学 辻秀人教授
東北学院大学 原田善教副学長

 議事を始めるにあたり議長の選出が行われ、次年度東日本部会開催校の東海大学より江水是仁講師が選出されました。
 議長選出風景
東海大学 江水是仁講師

 まず、浜田教授より平成26年度事業報告があり、続いて事務局の黒岩友見子氏より収支決算報告が行われました。次に平成27年度の事業計画及び予算案、役員大学改選の審議があり、全会一致で承認されました。
 事業報告風景
収支決算報告風景

 その後、平成27年度東日本部会研究助成の選考審議が行われ、本学青木教授が代表を務める「学芸員養成上必要とされる基本文献の集成と博物館学史構築に関する研究」と郡山女子大学短期大学部の會田容弘准教授が代表を務める「短大の学芸員養成課程と地域博物館の連携のための実践的試み」が採択されました。最後に、次年度全国大会等の連絡が本部事務局より行われ、大会を終了しました。
 休憩をはさみ、15時20分より合同部会が開催されました。今回のテーマは、「地域で活動する大学生とミュージアム」に設定され、東北学院大学 加藤幸治准教授、元せんだいメディアテーク 佐藤泰副館長、東北歴史博物館 小谷竜介学芸員、仙台市富沢遺跡保存館 金森安孝館長の4名より、仙台圏での博物館運営とそこに関与する大学生・大学院生の現状について報告と意見が述べられました。
 東北学院大学 加藤幸治准教授
 加藤氏講演風景
 元せんだいメディアテーク 佐藤泰副館長
 佐藤氏講演風景
 東北歴史博物館 小谷竜介学芸員
 小谷氏講演風景
 仙台市富沢遺跡保存館 金森安孝館長
                                金森氏講演風景

 シンポジウムでは、博物館実習以外で大学生が博物館と積極的に交流できる環境づくりの必要性が提言され、また学芸員養成と博物館の乖離が起こらないよう今後協力体制を強化することが肝要であるとの見解に至りました。



 その後の研修会においては、各大学の担当者が個別に情報交換を行い、それぞれが抱える問題点などが話し合われました。
 翌21日は、8:40に仙台駅に集合し、仙台市富沢遺跡保存館や東北歴史博物館などを見学しました。
 今回の東日本部会では、今日の博物館と大学生を取り巻く問題点について再確認ができたかと思います。今後の学芸員養成に於いては、今回の問題点を念頭に入れつつ行っていければと思います。

2015年11月13日金曜日

釜山市立博物館 羅東旭氏 特別講義

 平成27年11月9日~13日の日程で、大韓民国より釜山市立博物館の羅東旭氏を招聘いたしました。羅氏は、釜山市立博物館において文化財発掘調査チーム長を務められており、研究としては中世の「倭城」の考古学的研究に携わっております。今回は、高度博物館学教育プログラム後継事業に基づき、4泊5日の日程で来邦されました。
本学青木教授との対談風景(右:釜山市立博物館 羅東旭氏)

 羅氏は、9日に到着し、10日の大学院開校科目「地域博物館論研究・特殊研究」にて、「釜山博物館と体験学習活動」と題する講義をして戴きました。
 大学院講義風景①
                           大学院講義風景②

 11日は、東京国立博物館と江戸東京博物館を見学しました。
 12日には、学部の「博物館経営論」の時間において、「博物館の常設体験学習」と題する講義をしていただきました。
学部講義風景

 今回の特別講義では、釜山広域市内に所在する博物館の概要と実態を概観したうえで、同館の実践する教育普及活動について丁寧な講義を戴きました。日本よりも博物館教育の分野で先行している韓国の実例を学ぶことで、より実践的な知識を得られたことと思います。