2015年3月2日月曜日

平成27年度 第1回博物館実習Ⅲ 九州地方

 2月24日より3泊4日の日程で、平成27年度博物館実習Ⅲの第1回実習を催行しました。今春実習では全3回のコースを設定し、第1回は九州地方を対象としております。今回の実習には、2年生を中心に35名の参加者がありました。
 一日目の24日には、福岡県から佐賀県にかけての博物館を見学しました。まず、福岡県太宰府市に所在する九州国立博物館を訪問し、院友でもある同館学芸部長の井上洋一氏より館の概要とバックヤードの詳細な解説を戴きました。
 
 九州国立博物館 全景
 井上洋一 同館学芸部長
解説風景

 その後、筑紫野市歴史博物館、(公財)鍋島報效会徴古館を見学しました。
 筑紫野市歴史博物館(ふるさと館ちくしの) 全景
(公財)鍋島報效会徴古館 全景

 同日の最後には、佐賀県立博物館・美術館を訪問し、学芸員の野中耕介氏より収蔵庫を含めた館の解説を戴きました。また同館は、隣接する佐賀県立美術館のリニューアルに伴い同館の資料や物資を受け入れており、リニューアル時の課題や苦労についてもお話を伺うことができました。
 佐賀県立博物館 全景
佐賀県立博物館  野中耕介学芸員
解説風景

 25日は、前日宿泊した鳥栖市から武雄市に移動し、(公財)陽光美術館を見学しました。同館では、副館長の小森雄次氏および学芸員の神谷直子氏より、同館のコレクション形成と附属する日本庭園にかんする解説を戴きました。
 陽光美術館 全景
陽光美術館 神谷直子学芸員
日本庭園 慧洲園

 その後長崎県に入り、東彼杵町歴史民俗資料館を見学したのち、長崎市の長崎歴史文化博物館と長崎原爆資料館を見学しました。
 東彼杵町歴史民俗資料館 全景
長崎原爆資料館 入口

 中でも長崎歴史文化博物館では、教育普及グループリーダーの竹内有理氏より、館の概要とバックヤードの解説を戴きました。また当館では、文書修復の作業を実際に観覧させていただき、学生たちも刺激になったかと思います。
 長崎歴史文化博物館 全景
 長崎歴史文化博物館 竹内有理グループリーダー
解説風景

 26日は長崎市を出発し、九州の北西部を回り福岡県糸島市へ至るルートを見学しました。まず、長崎市古写真資料館・埋蔵資料館を見学しました。
長崎市古写真資料館 全景

 その後、長崎県美術館を訪問し、院友でもある館長の米田耕司氏と学芸員の野中明氏より、館に関する詳細な説明と業務を行う上での心構え、学芸員の実際などについてご指導を頂戴しました。
 長崎県美術館 全景
 長崎県美術館 米田耕司館長
 米田館長 解説風景
 同館 野中明学芸員
野中学芸員 解説風景

 美術館を訪問したのち、長崎市外海歴史民俗資料館、ド・ロ神父記念館、西海市大瀬戸歴史民俗資料館を見学しました。
 長崎市外海歴史民俗資料館 全景
 ド・ロ神父記念館 全景
西海市大瀬戸歴史民俗資料館 全景

 最終日の27日は、糸島市伊都国歴史博物館、糸島市立志摩歴史資料館、福岡市博物館、西南学院大学博物館を見学しました。
 糸島市伊都国歴史博物館 全景
 糸島市立志摩歴史資料館 全景
福岡市博物館 全景

 中でも西南学院大学博物館では、博物館学教員でもある学芸員の安高啓明氏より館の概要と事業について、また同館学芸研究員の内島美奈子氏より同館の所蔵資料についての解説を戴きました。西南学院大学博物館は、本学大学博物館とも連携を行っており、今後更なる関係強化が期待される博物館です。
 西南学院大学博物館 全景
西南学院大学博物館  安高啓明学芸員
 安高氏 講義風景

今回の実習では、人文系博物館を中心としつつ、2つの美術館と1つの大学博物館を含んだ多種多彩な博物館を見学することができました。
 特に今回の実習において参考となったのは、各地の歴史民俗資料館や郷土資料館といった所謂地域博物館の現状かと思います。九州北部地域では、老朽化に伴うリニューアルの実践例が多数みられ、地域博物館同士で様々な比較ができました。今回の見学をきっかけに、受講学生にも我が国の博物館の現状を知ってもらい、それについて考えてもらえれば幸いかと思います。
 次回は、3月3日より北関東地域の博物館施設を見学いたします。

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