2017年3月4日土曜日

平成29年度 第1回 博物館実習Ⅲ 九州地方

 本年も2月21日より平成29年度博物館実習Ⅲ(地方博物館見学実習)を催行しました。29年度は、九州・中京・甲信・中国・北海道の5コースを設定し、各地域における博物館の現状と課題について学生自身が考えることを目的に実施しております。
 第1回は、鹿児島県内の博物館を巡るコースを設定し、2月21日~2月24日の3泊4日の日程で29名の参加がありました。
 初日は、午前9時にJR鹿児島中央駅に集合し、ミーティングを行ったのち、鹿児島県歴史資料センター黎明館を見学しました。同館は、鹿児島県域の歴史・民俗資料の収集保存・調査研究を目的として設立された機関で、同館主任学芸専門員の中原一成氏の案内のもと、収蔵庫やバックヤード見学を含めた詳細な解説を戴きました。
 鹿児島県歴史資料センター黎明館
 同館主任学芸専門員兼学芸課学芸調査係 中原一成 係長
中原氏解説風景
続いて、西郷南洲顕彰館、薩摩川内市川内歴史資料館、さつま町宮之城歴史資料センターを見学しました。
 西郷南洲顕彰館
 薩摩川内市川内歴史資料館
さつま町宮之城歴史資料センター
翌22日は、鹿児島市から大隅半島にかけての博物館を見学しました。まず、姶良市歴史民俗資料館では、内四男館長より館の概要と展示解説を戴きました。また、続く鹿屋市輝北歴史民俗資料館でも館長様よりご挨拶を戴きました。
 姶良市歴史民俗資料館
 同館 内 四男 館長 解説風景
鹿屋市輝北歴史民俗資料館
同館館長による挨拶
その後、図書館に併設された曽於市歴史民俗資料館と世界遺産に登録された尚古集成館、当該地域の石橋を移築保存・展示する石橋記念公園・石橋記念館を見学しました。
 曽於市歴史民俗資料館
 尚古集成館
石橋記念館
3日目は、南さつま市から指宿市に至る薩摩半島を半周するコースを設定しました。同日は、南さつま市歴史交流館金峰、笠沙恵比寿博物館、杜氏の里焼酎づくり伝承展示館、南さつま市坊津歴史資料センター輝津館、南九州市頴娃歴史民俗資料館を見学しました。
 南さつま市歴史交流館 金峰
 笠沙恵比寿博物館
 杜氏の里焼酎づくり伝承展示館
 南さつま市坊津歴史資料センター 輝津館
南九州市頴娃歴史民俗資料館
中でも南さつま市坊津歴史資料センター輝津館では、同市教育委員会の橋口亘主任より館の概要説明と詳細な展示および名勝「坊津」に関する解説を戴きました。
 南さつま市教育委員会坊津教育課 橋口 亘 主任
橋口氏解説風景
最終日は、まず指宿市考古博物館 時遊館COCOはしむれを訪問しました。同館では、鎌田洋昭学芸員による館のコンセプトや展示の意図に関する詳細な説明を戴きました。
 指宿市考古博物館 時遊館COCOはしむれ
 指宿市教育委員会社会教育課 鎌田洋昭 学芸員
同館の映像展示に関する解説
その後、ミュージアム知覧、知覧特攻平和会館、鹿児島県立博物館をそれぞれ見学し、ミーティングを行ったのち、15時頃に鹿児島中央駅にて解散となりました。
 ミュージアム知覧
 知覧特攻平和会館
鹿児島県立博物館
今回の実習では、2つの県立館と多くの市町立の博物館、さらには私立の商業施設に附属する博物館など様々な運営母体を持つ館を見学することができました。当該地域の博物館は、総じて人物顕彰や地域の確認を意図した展示が数多く見られ、とりもなおさず郷土に根差した館が多いことが特徴として挙げられます。しかし、写真撮影の問題や入館料など、様々な面で考慮する部分も散見できました。参加学生は、これらの現状と地元の博物館を比較対照するなどして、自らの博物館観を養ってもらえたら幸いです。
 次回は、2月28日~3月3日の日程で中京地域の博物館を見学致します。

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